AGA治療が二年目に突入すると、治療効果の維持という側面と同時に、長期継続に伴う現実的な負担、特に費用と副作用の問題がより身近な課題として感じられるようになるかもしれません。まず費用面ですが、AGA治療は基本的に自由診療であり、健康保険が適用されません。そのため、毎月の診察料や薬剤費は全額自己負担となります。二年目ともなると、これまでの累計費用もそれなりの額になっているはずです。月々の負担は数千円から数万円程度であっても、それが今後も継続していくことを考えると、経済的なプレッシャーを感じる方も少なくないでしょう。「いつまでこの費用を払い続けなければならないのか」という不安は、治療継続のモチベーションにも影響を与えかねません。二年目のタイミングで、改めて自身の経済状況と照らし合わせ、無理なく続けられる費用かどうかを検討することも大切です。ジェネリック医薬品への切り替えや、クリニックによっては長期継続者向けのプランなどがないか、医師に相談してみるのも一つの方法です。次に副作用のリスクです。フィナステリドやデュタステリドといった内服薬では、性機能関連の副作用（性欲減退、EDなど）や肝機能への影響、抑うつなどが報告されています。ミノキシジル外用薬では、頭皮のかゆみやかぶれなどが起こることがあります。これらの副作用の発生頻度は一般的に低いとされていますが、二年、三年と長期間薬を使用し続けることに対する漠然とした不安を感じる方もいるでしょう。治療開始当初は問題なくても、長期間の使用で体調に変化が現れる可能性もゼロではありません。そのため、二年目以降も定期的に医師の診察を受け、体調の変化について報告し、必要であれば血液検査などで健康状態をチェックしてもらうことが重要です。特に副作用が心配な場合は、正直に医師に伝え、リスクとベネフィットを考慮した上で、今後の治療方針（減薬や薬剤変更の可能性など）について相談しましょう。費用と副作用は、長期にわたるAGA治療において避けては通れない現実的な課題です。二年目という節目に、これらの問題と改めて向き合い、医師と相談しながら、自分にとって納得のいく形で治療を継続していく方法を見つけることが大切です。