数年前から、お風呂の排水溝に溜まる抜け毛の量が気になり始めました。最初は気のせいかと思っていましたが、次第に鏡を見ると生え際が少し後退し、頭頂部も心なしか薄くなってきたように感じ、「これはAGAかもしれない」と強い不安を覚えるようになりました。父も祖父も薄毛だったので、遺伝的にも可能性は高いだろうと半ば諦めかけていました。ネットでAGAについて調べれば調べるほど、進行性であること、治療を継続する必要があることなどが分かり、ますます気分は落ち込むばかり。このままどんどん薄くなっていったらどうしよう、と悩む日々でした。思い切ってAGA専門クリニックの無料カウンセリングを予約し、診察を受けた日のことは今でも鮮明に覚えています。マイクロスコープで頭皮の状態をチェックしてもらい、医師の診察を受けました。緊張して診断を待っていると、医師は穏やかな口調で「〇〇さんの場合、現時点ではAGAの特徴は見られませんね。毛根もしっかりしていますし、心配するほどの薄毛ではありませんよ」と言ってくれたのです。拍子抜けするほどあっさりとした診断でしたが、その言葉を聞いた瞬間、全身の力が抜けるような、大きな安堵感に包まれました。「AGAじゃなかったんだ…!」と。もちろん、多少の抜け毛や髪質の変化はあるのかもしれませんが、進行性の脱毛症ではないという事実は、私にとって何よりも大きな救いでした。医師からは、ストレスや睡眠不足も影響しているかもしれないので、生活習慣を見直すようにアドバイスを受けました。それ以来、以前のように過剰に抜け毛を気にすることはなくなり、精神的なストレスが大幅に軽減されました。夜もよく眠れるようになり、食事にも少し気を使うようになりました。すると不思議なことに、以前より抜け毛が減り、髪に少しハリが出てきたような気もします。「AGAじゃない」という診断は、私の長年の不安を取り除き、前向きな気持ちで生活習慣を見直すきっかけを与えてくれました。あの時、勇気を出してクリニックに行って本当に良かったと思っています。
8月2