早いもので、AGA治療を始めてから二年が経とうとしている。最初の半年くらいは、毎日鏡を見るのが怖くもあり、楽しみでもあった。初期脱毛で一時的に抜け毛が増えた時は正直焦ったけれど、それを乗り越えて産毛が生えてきた時の喜びは大きかった。一年が経つ頃には、明らかに髪にボリュームが出て、以前のように人の視線を過剰に気にすることも少なくなっていた。そして二年目。正直に言うと、最近は劇的な変化を感じることは少なくなった。髪の毛が急に増えたり、太くなったりする感覚は、一年目の頃に比べると落ち着いてきたように思う。でも、それは決して悪いことではないと自分では捉えている。シャンプー時の抜け毛は明らかに少ないままだし、髪全体の印象も、治療前の自分と比べれば雲泥の差だ。むしろ、「効果が安定している」ということなのだろう。二年目になって変わったことと言えば、治療が完全に日常の一部になったことかもしれない。毎朝、顔を洗って歯を磨くのと同じように、薬を飲む。夜、お風呂上がりに髪を乾かしてから薬を塗る。最初の頃は少し面倒に感じたり、忘れないように気を使ったりしていたけれど、今では何の抵抗もなく、ごく自然な習慣になっている。もちろん、費用がかかることや、いつまで続けるんだろうという漠然とした不安がないわけではない。でも、治療によって得られた自信や、髪の悩みが軽減されたことによる精神的な安定を考えると、今のところ治療を続けるメリットの方が大きいと感じている。たまに治療開始前の自分の写真を見ると、「よくここまで改善したな」と感慨深く思う。二年という月日は短くはないけれど、諦めずに続けてきて本当に良かった。劇的な変化はなくても、この安定した状態を維持していくこと。それが、二年目を迎えた今の僕の目標であり、日々の小さなモチベーションになっている。
7月19