AGA治療の内服薬を飲み始めて二年。確かに抜け毛は減り、現状維持はできていた。でも、鏡を見るたびに思うのだ。「ここから、もう一歩先へ進めないだろうか」。守りの治療だけではなく、もっと積極的に髪を育てていく「攻め」の治療がしたい。そんな思いが日に日に募っていた頃、僕は「育毛メソセラピー」という選択肢に出会った。頭皮に直接、育毛成分を注入する。そのダイレクトな響きに、僕は強く惹かれた。カウンセリングで医師から詳しい説明を受け、僕は治療を決意した。施術当日、緊張しながらリクライニングチェアに横たわる。まずは頭皮の消毒。そして、いよいよ注入が始まった。正直に言えば、痛みはあった。チクッ、チクッという、細い針が頭皮を刺す感覚。でも、それは耐えられないほどの激痛ではなく、「効いている」という実感の方が勝っていた。施術は15分ほどで終わり、頭皮には少し赤みが出たが、翌日にはほとんど分からなくなっていた。最初の数回は、目に見える変化はなかった。しかし、4回目を終えた頃、僕は確かな手応えを感じ始めた。シャンプーの時の抜け毛が、以前よりさらに減っている。そして何より、髪をセットする時に、一本一本にコシが出て、根元がふんわりと立ち上がるのを感じたのだ。マイクロスコープで見せてもらうと、細く弱々しかった毛の中に、明らかに太く力強い毛が混じってきている。この目に見える変化は、何物にも代えがたい喜びだった。そして、メソセラピーを始めてから、僕の生活は変わった。決して安くはない治療費を払っているのだから、無駄にはできない。そう思うと、自然と食事に気を使い、睡眠時間を確保し、運動をするようになった。メソセラピーは、僕にとって単なる薄毛治療ではない。それは、自分の体と本気で向き合い、自信を取り戻すための、力強い起爆剤となったのだ。
僕が育毛メソセラピーに踏み切った理由